Core Concepts
高次元バーンズウォール格子のオービフォールドを用いることで、大きなギャップを持つ共形場理論(CFT)を構築できる可能性がある。
Abstract
論文概要
本論文は、高次元バーンズウォール格子のオービフォールドを用いて、大きなギャップを持つ共形場理論(CFT)を構築する研究について記述しています。
研究の背景
- AdS/CFT対応などのホログラフィー理論において、スパースなスペクトルを持つCFTの構築が求められています。
- 特に、極小共形場理論は、可能な限り軽い状態の数を制限するという意味で興味深い対象です。
バーンズウォール格子とオービフォールド
- バーンズウォール格子BW(m)は、高次元で大きな最小ノルムを持つ格子であり、大きなギャップを持つCFTの構築に適しています。
- 本研究では、特にd=128のBW格子を、extraspecial 2-群E(7)でオービフォールドします。
研究の成果
- E(7)オービフォールドにより、中心電荷c=128、ギャップ2のCFTが構築できます。
- さらに、特定の異常3-コサイクルωが自明であるという予想のもと、ギャップ4の正則CFTを構築できる可能性があります。
結論
本研究は、高次元バーンズウォール格子のオービフォールドが、大きなギャップを持つCFTの構築に有効な手段であることを示唆しています。
Stats
d=128のバーンズウォール格子のVOAの指標は、TrVLqL0 = 1 + 128q + 8384q2 + 374272q3 + O(q4) である。
E(7)オービフォールド後のVOAの指標は、TrV^(E(7))_L qL0 = 1 + q2 + q3 + O(q4) となり、ウェイト4までの軽い状態が排除される。
Quotes
"To our knowledge this is the CFT with the fewest such states known in the literature."
"This construction only works if a certain anomaly 3-cocycle ω in H3(G, U(1)) is trivial."
"Granting that ω is trivial, there is indeed a holomorphic extension of V^(E(7)). This in turn implies that we can construct a holomorphic CFT of central charge c = 128 that has gap 4."