核心概念
本研究では、BraTS'2020データセットを使用して3D U-Netモデルを開発し、深層学習を用いた自動脳腫瘍検出の有効性を実証した。
要約
本研究では、深層学習を用いた自動脳腫瘍検出のための脳MRI画像セグメンテーションの手法を提案している。
主な内容は以下の通り:
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データの前処理:
- BraTS'2020データセットの4つのMRIモダリティ(T1、T1ce、T2、FLAIR)から、T1を除外し、T1ce、T2、FLAIRの3つのモダリティを組み合わせた。
- 画像サイズを(240x240x155)から(128x128x128)にクロッピングし、ピクセル値を0-1の範囲に正規化した。
- 注釈データの含有量が1%未満の画像を除外した。
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3D U-Netモデル:
- 入力層、畳み込み層、プーリング層、ドロップアウト層、転置畳み込み層、結合層から構成される深層学習モデルを構築した。
- 学習率0.0001、Adamオプティマイザ、Dice損失関数とFocal損失関数を組み合わせた損失関数を使用して学習を行った。
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結果:
- 訓練データに対する精度は99.13%、検証データに対する精度は98.18%を達成した。
- IoUスコアは訓練データで0.8181、検証データで0.66であった。
本研究の提案手法は、従来の2D U-Netモデルよりも高精度な脳腫瘍検出を実現しており、臨床現場での活用が期待できる。今後は、ResNetなどの手法との組み合わせや、ハイパーパラメータのチューニングなどによりさらなる精度向上が期待される。
統計
訓練データの精度は99.13%である。
検証データの精度は98.18%である。
訓練データのIoUスコアは0.8181である。
検証データのIoUスコアは0.66である。