本研究では、大規模言語モデル(LLM)を進化的最適化手法(EA)のオペレータとして活用する新しいアプローチ「LLM駆動EA (LMEA)」を提案している。LMEAでは、各世代の進化探索において、LLMに親個体の選択、交叉、突然変異を行わせ、新しい個体を生成する。また、LLMの温度を自己調整する機能を備えており、探索と利用のバランスを取ることができる。
LMEAを古典的な巡回セールスマン問題(TSP)に適用した結果、最小限の専門知識と人的労力で、10ノードと15ノードのTSPインスタンスにおいて最適解を一貫して見つけることができた。さらに、LLM駆動の遺伝的オペレータと自己調整機構の有効性も検証された。
本研究は、LLMを組合せ最適化の進化的最適化手法として初めて活用したものであり、LLMの強力な潜在能力を示唆している。今後の研究では、LLMの拡張性の向上や、より複雑な最適化問題への適用などが期待される。
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